金融政策とは <一から学び直せるわかりやすい解説>

金融政策についてわかりやすく解説をしていきます。

金融政策とは

金融政策とは、「市場に出回っている通貨量を調整する政策」のことです。実際に通貨量を調整するのは、「中央銀行」と呼ばれる各国の公的な銀行です。日本では、「日本銀行(日銀)」がこれにあたります。

金融政策は景気の状態によってそのつど決められるものではなく、年に8回開催される「金融政策決定会合」で内容が決定され、会合終了後すぐに発表されます。

通貨が市場に出回るしくみ

金融政策を理解するには、「日銀が発行した通貨が市場に流れるしくみ」を理解する必要があります。

日銀が発行した通貨は直接国民の手元に届くのではなく、民間の銀行に届きます。各銀行は国の借金である「国債」を持っており、それを日銀が買うことで各銀行に通貨を供給するしくみです。そして、銀行は国民のお金を預かるだけではなくお金の貸し出しもしているので、その貸し出しによって日銀のお金が間接的に国民へ広まっていきます。
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金融政策でおこなわれること

金融政策には、主に3つの手段があります。

金利政策
日銀が金利を操作する方法です。「金利」とは、「どれだけ利子をつけるかの割合」です。金利が上がれば利子額も上がりますし、金利が下がれば利子額も下がります。

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利子額が上がると、国民は銀行にお金を預けやすく借りにくくなるので、世の中にお金が出回らなくなって通貨量が減ります。利子額が下がった場合は、その逆のことが起きます。

<参考>

公開市場操作
日銀が国債を売買することで、市場に出回っている通貨量を操作する方法です。

日銀が国債を各銀行に売ると、各銀行の預金額が減り、銀行は国民にお金を貸しづらくなるので市場に出回る通貨量が減ります。これを「売りオペ」と言います。

日銀が各銀行から国債を買い上げると、各銀行の預金額が増え、銀行は国民にお金を貸しやすくなるので市場に出回る通貨量が増えます。これを「買いオペ」と言います。

準備預金制度
各銀行に預けられている預金を、強制的に日銀に預け入れさせる制度です。どれくらい預金を預けさせるかの割合を「準備率」といい、「準備率は20%まで」と法律で定められています。金融政策では、この準備率を操作して通貨量を調整します。

準備率を上げると、各銀行の預金額が減るので銀行は国民にお金を貸しづらくなり、市場に出回る通貨量が減ります。準備率を下げると、その逆のことが起きます。

金融政策がないとどうなるのか

世の中に出回っている通貨量が多くなれば、それだけ通貨1つ1つの価値が下がって物価が高騰してしまいます。反対に通貨量が少なくなれば、国民全体に通貨が行き渡らなくなって誰もお金を使わなくなり、経済が停滞します。そうならないために、金融政策で通貨量を一定に保って経済を安定させているのです。