業務改善命令とは <2018年7月のmaneoグループについても分かりやすく解説>

 

2018年7月、ソーシャルレンディング業界最大手であるmaneo(マネオ)に業務改善命令が通達されました。

このニュースを見て、一体何が起きたのか疑問に思った方も多いでしょう。

「ソーシャルレンディングはやっぱりダメなのか?」

「大手だったのにどうして?」

と慌てる前に、冷静に事情を把握したいものですよね。

この記事では、この度の業務改善命令について、一投資家の目線から客観的な事実をお伝えしていきたいと思います。

 



 

業務改善命令の内容

 

maneoや関東財務局のHPで、業務改善命令についての書面が公表されています。

それによると、業務改善命令の内容は以下の通りです。

 

【業務改善命令の内容】

(1) 今般の法令違反及び投資者保護上問題のある業務運営について、責任の所在を明確にするとともに、発生原因を究明し、改善対応策を策定実行すること。

(2) 金融商品取引業者として必要な営業者の選定・管理に関する業務運営態勢等を再構築すること。

(3) 本件行政処分の内容及び改善対応策について、全ての顧客を対象に、適切な説明を実施し、説明結果を報告すること。

(4) 顧客からの問い合わせ等に対して、誠実かつ適切に対応するとともに、投資者間の公平性に配慮しつつ、投資者保護に万全の措置を講ずること。

(5) 上記(1)から(4)までの対応について、平成30年8月13日までに、進捗状況及び対応結果について報告すること。

(出典:http://kantou.mof.go.jp/kinyuu/pagekthp032000761.html)

 

これだけではよく内容が分からないと思いますので、1つずつ分かりやすくご説明していきます。

なお、(3)、(4)については「投資家にしっかり説明してください」、(5)については「期限までに改善状況を報告してください」というだけの内容なので、説明を割愛します。

 

今回の業務改善命令にはどんな事情があるのか?

 

業務改善命令の内容を見る限り、maneoでは

 

  • 「法令違反」
  • 「投資者保護上問題のある業務運営」

 

という問題が起きています。

ここから、運営に必要な営業者や責任の所在が明らかになっていないことが読み取れます。

しかし、maneoでは、役員はもちろん、案件担当者などがきちんと選定されていますよね。

では、どうしてこのような業務改善命令が出されたのでしょうか。

それをご説明するためには、まずmaneoグループの仕組みについて知る必要があります。

 

maneoグループとは

 

そもそも「maneo」という名前は、ソーシャルレンディングサービスを提供しているサイトの名前に過ぎません。

その「maneo」というサイトを管理しているのが、maneoマーケット社です。

そして、maneoグループとは、簡単に言えば「maneoマーケット社に自社ソーシャルレンディングサービスサイトの運営を頼んだ事業者の集団」のことを指します。

例えば、maneoグループの一員であるさくらソーシャルレンディングは、さくらソーシャルレンディング社という会社がmaneoマーケット社に頼んで作ってもらったサイトです。

スポンサー

 

 

今回の業務改善命令は、maneoではなくmaneoグループの一部の問題

 

maneoグループの仕組みについて一通りご説明しました。

では、業務改善命令のお話に戻りますね。

今回の業務改善命令では、繰り返しになりますが、以下のような内容でした。

 

(1) 今般の法令違反及び投資者保護上問題のある業務運営について、責任の所在を明確にするとともに、発生原因を究明し、改善対応策を策定実行すること。

(2) 金融商品取引業者として必要な営業者の選定・管理に関する業務運営態勢等を再構築すること。

 

責任の所在が明らかになっていないこと、必要な営業者や業務運営態勢がないことを指摘されていましたね。

実は、この業務改善命令は、内容だけ考慮するとmaneo宛てというよりも、どちらかとmaneoグループのリーダーであるmaneoマーケット社宛てと言ったほうが正確かもしれません。

今回の業務改善命令が出たのは、maneoグループの1つであるグリーンインフラレンディング社で、ファンドの取得勧誘に関する虚偽表示などが見つかったからでした。

 

直接問題を起こしたのはmaneoグループのグリーンインフラレンディング社

 

グリーンインフラレンディングと言えば、再生エネルギー開発系のソーシャルレンディングサービスとしてご存じの方も多いかもしれません。

 

 

そのグリーンインフラレンディングの案件提供元であるグリーンインフラレンディング社が問題を起こし、グリーンインフラレンディングのサイトを代理運営していたmaneoマーケット社に業務改善命令が下ったということです。

maneoが直接問題を起こしたわけではありませんが、maneoグループの一社が問題を起こしたので、リーダーのmaneoに業務改善命令が出たのです。

 

maneoマーケット社に責任はあるのか?

 

外部者が判断するには難しい問題ですが、サイトの代理管理者としてサイト内容を管理している以上、maneoマーケット社にも監視を怠った責任はあると言えるかもしれません。

しかし、社内の管理体制の甘さについて直接責任があるのはグリーンインフラレンディング社です。

そのため、maneoマーケット社が今回の問題を解決するためには、グリーンインフラレンディング社が誠実に協議に参加してくれるかどうかというところが大きいでしょう。

 

maneoグループに属する他の会社は問題なし

 

今回の監視委員会の調査では、maneoグループに属する会社すべてが調査されました。

その結果、グリーンインフラレンディング社以外の会社には軽微な問題以外は確認されなかったとのことです。

 

現在のmaneoグループの状態

 

2018年8月現在、グリーンインフラレンディング以外のmaneoグループのソーシャルレンディング事業者はファンド募集を続けています。

 

こちらもどうぞ