為替ヘッジとは <投資初心者にもわかりやすく解説!>

 

投資信託やファンドについて調べていると、商品名に「為替ヘッジあり/なし」「ヘッジあり/なし」などと記載されているのを見かけますよね。

為替ヘッジがあると、為替の変動によるリスクを抑えてくれます。
一方で、ヘッジコストというコストによって利益を目減りさせてしまうことも。

そこで本記事では為替ヘッジについて、その仕組みやメリット・デメリットを解説します。

運用成果に影響を与える為替ヘッジがどのようなものか、イメージを身に付けましょう。

 

投資への為替変動の影響

外国の株式や債券などに投資する際には、為替の影響も考える必要があります。

というのも、外国株式・債券等は基本的に現地通貨で購入することになるからです。

 

購入時・売却時の流れは以下のようになります。

 

<購入時>

日本円 → 現地通貨 → 株式・債券等

<売却時>

株式・債券等 → 現地通貨 → 日本円

 

日本円と現地通貨を交換する際の為替レートは変動するため、購入時と売却時とでは為替レートが異なります

具体例として、米国の株式を購入・売却する場合を考えてみましょう。

為替変動の影響を分かりやすくするため、株式の価格は一定とします。

 

<購入時(為替レート:1ドル=100円)>

日本円(10,000円) → 現地通貨(100ドル) → 株式(100株)

<売却時(為替レート:1ドル=80円)>

株式(100株) → 現地通貨(100ドル) → 日本円(8,000円)

 

この場合、株式の価格は変動していないのに最終的な日本円が目減りしています。

逆に、売却時に円安(例:1ドル=120円)になると利益が発生します。

 

為替が変動するため、株式・債券といった購入対象自体の値動きの他に、購入時のレートと売却時のレートの差による損益・リスクも発生してしまうのです。

 

為替ヘッジの仕組み

外国の株式や債券等で構成されている投資信託・ファンドでは、為替変動によって発生するリスクを抑えるために「為替ヘッジ」の仕組みを導入しているものがあります。

為替ヘッジを実現するための具体的な方法の1つとして、外貨の先物を利用する方法があります。

外国株式や債券等を購入する際、同じレートで外貨を売る先物予約をすることで、売却時の為替レートを固定してしまうのです。

 

為替ヘッジのメリット:為替変動のリスクを抑えられる

為替ヘッジのメリットは、為替ヘッジの目的である

為替変動によるリスクを抑えられる

ことです。

ただし、売却時に円高になったときの損失を避けられる一方で、円安となったときの利益を逃すことにもなります。

 

為替の影響を排除して投資対象からの損益に意識とリスクを集めたいという場合や、将来的に円高になるという強い見通しがある場合は為替ヘッジによってメリットを受けやすいでしょう。

逆に、「将来円安になる」と自信を持っている場合は、為替変動による収益を得るために為替ヘッジを行わない方が良いでしょう。

 

為替ヘッジのデメリット:ヘッジコストがかかる

為替ヘッジには

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ヘッジコスト」がかかる

というデメリットもあります。

 

ヘッジコストとは国家間の金利差によって生じるコストのことです。

日本の短期金利に比べて株式や債券等の購入対象国の短期金利の方が大きいほど、ヘッジコストも大きくなります

逆に、日本の短期金利の方が大きい場合はヘッジコストではなく、為替ヘッジによってプラスが発生します(「ヘッジプレミアム」と呼ばれます)。

ヘッジコストのせいで投資による利益を押し下げてしまうかもしれません。

また、金利の大きい国への投資の際にはヘッジコストが高額になりやすいため、投資による利益をヘッジコストが食いつぶす可能性もあります。

 

なぜ金利差がコストになるの?
為替ヘッジによる「ヘッジコスト」は2国間の金利差で発生します。これは例を見れば分かりやすいです。

 

<例:日本が金利1%・アメリカが金利10%>

この場合1年間の保有で100円が

・日本では1%の利息で101円

・アメリカでは110円

の価値になります。

 

つまり

「今持っている日本円100円」と「アメリカのドル100円分」は同じ価値

ですが

「今持っている日本円100円」と「1年後のアメリカのドル100円分」は同じ価値ではない

という事になります。

「今持っている日本円100円」と同じ価値なのは「1年後のアメリカのドル110円分」

になるので

「1年後のアメリカのドル100円分」は「今持っている日本円の90円程度」

になります。

この「90円程度」と元々の「100円」の差は2国間の金利差で生じており、それを負担するのがヘッジコストなのです。

 

まとめ

為替ヘッジの仕組みとメリット・デメリットについて解説しました。

為替や金利がどのように変動するか予測するのは難しいです。

そのため、為替ヘッジの有無については、「将来円安になるだろうから為替ヘッジを行わない」という風に選択するのではなく、「為替変動によるリスクとヘッジコストをどれだけ受け入れられるか」によって判断した方が良いのかもしれませんね。

参考:https://media.rakuten-sec.net/articles/-/14875
https://www.nomura.co.jp/terms/japan/ka/exchange_h.html

 

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