ローンファンド匿名組合契約とは <ソーシャルレンディングでよく聞く専門用語>

 

ソーシャルレンディング事業者に投資家申請しようとしたことがある方は、各社の契約約款などの書類を見たことがあるでしょう。

そのとき、「ローンファンド匿名組合契約」という言葉を目にしませんでしたか?

各社が用意した契約書類にはきちんと目を通しておかなくてはなりませんが、正直、一読しただけでは難しくてよく意味がつかめないという方も多いかもしれません。

ローンファンド匿名組合契約とは何なのか、ソーシャルレンディングを始めたばかりの初心者にも分かるように解説します。

 

ローンファンド匿名組合契約とは

ローンファンド匿名組合契約とは

「投資家とソーシャルレンディング事業者がファンドで、借り手企業に貸付するという契約」

のことです。

つまり、ソーシャルレンディングの根本的な仕組みについての契約です。

これだけではあまりピンとこないかもしれませんね。1つ1つ言葉を区切って説明していきます。

 

「ローンファンド」とは
各ソーシャルレンディング事業者で募集している貸付案件のことです。

「○○ローンファンド第1号」などのように募集されています。

 

「匿名組合」とは
匿名組合とは、

「AがBに資金提供し、Bが実働的に貸付してAに分配金を渡す」

という貸付形態のことです。

 

つまり匿名組合契約とは、

「お金を貸す人と実際に貸付する人がいて、それぞれが契約で定められたやるべきことをやりましょうね」

という契約です。

 

 

ソーシャルレンディングにおける匿名組合は、

「投資家がソーシャルレンディング事業者にお金を渡し、事業者は貸付で得られた配当金を投資家に分配する」

という契約形態のことを指しています。

 

 

たいていの場合、匿名組合はファンドごとに作られ、期限が過ぎると終了します。

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その期限は、返済が終了したときや貸し倒れが発生したときなどです。

 

匿名組合はソーシャルレンディング以外の貸付でもよく使われる用語ですので、覚えておいて損はないでしょう。

 

契約書の中で投資家は「匿名組合員」とされている

多くの契約書では、投資家のことを「匿名組合員」と記述しています。

「投資すると勝手に何かの組合員になってしまうのか?」と混乱しないでください。匿名組合は、資金提供と貸付をする際の一般的な契約形態に過ぎません。

 

匿名だと何がよいのか?

ローンファンド匿名組合契約には「匿名」という言葉がついていますが、この契約において匿名なのは投資家です。

匿名であることによって、投資家は秘密性が高いまま資産運用ができるというメリットがあります。

しかし一方で、匿名契約はソーシャルレンディング事業者にとって有利な場合もあります。

匿名組合契約の場合、事業者は投資家の出資金を自分の財産として扱うことができるのです。また、その使い道について出資者から口出しされることもありません。(もちろん一定のルールの中でしか出資金を動かせませんのでそこまで心配しなくてもOKです。)

 

匿名組合員とはどのようなものか

ローンファンド匿名組合契約を締結した投資家は「匿名組合員」ということになるわけですが、この匿名組合員とは一体どのようなものなのでしょうか。

 

匿名組合員の権利

匿名組合員は、匿名組合契約を締結した相手(ソーシャルレンディングの場合はソーシャルレンディング事業者)が貸付で得た利益の配分を受け取る権利があります。

返済のときに返ってくる利息がこれにあたります。

ただし、1度投資したお金は法律上ソーシャルレンディング事業者のお金となります。

もちろん、だからといって投資家からもらったお金を好き勝手にしてよいわけではありませんが、預かったものではないので、必ず返ってくるということは保証できないのです。

 

また、匿名組合員には、ソーシャルレンディング事業者に対する営業監視権があります。

実際に事業者の業務に携わって事業の決定権などを持つことはできませんが、事業者の業務内容や財産状況を知る権利があります。

 

匿名組合員の義務

匿名組合員にも2つの義務があります。それは、「出資義務」と「損失負担義務」です。

義務と聞くと少し身構えてしまうかもしれませんが、それほど厳しいものではありません。

 

  • 出資義務

出資義務は、文字通り出資する義務のことです。しかし、この義務を果たせない場合は必ずしも果たす必要がない場合もあります。

例えば、事業者側が案件不足に陥った場合などは出資できませんので、出資義務を果たす必要はありません。もちろん、世情などを鑑みて出資を控えることもできます。

  • 損失負担義務

損失負担義務は、出資したお金が戻ってこなかった場合、その損失を投資家側が負担しなくてはならないという義務です。

要するに、出したお金が戻ってこなかったとしても、誰も代わりに払ってくれるわけではないということですね。ソーシャルレンディング事業者側がその損失を補償してくれるというわけではありません。

これはソーシャルレンディングが「融資」である以上、ある程度仕方がないことだと言えるでしょう。

 

今回は簡単にソーシャルレンディングの「ローンファンド匿名組合契約」を解説しました。

初心者の方には難しいのでとりあえず

・「投資家」と「事業者」でかわす契約

・両者が匿名である故にいくつかのメリットやデメリットがある

という事を認識しておくといいと思います。

 

ソーシャルレンディングはやってみなければ分からない事も多くあります。数万円から始められるので少額からやってみるといいでしょう。

 

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