日本投資者保護基金とは <わかりやすく資産運用に必要な専門用語を解説>

 

日本投資者保護基金とは

日本投資者保護基金(にほんとうししゃほごききん)とは証券会社が経営破綻したとき、投資者の損失の補償(投資者の保護)や証券取引への信頼性の維持を目的とする機関です。

破綻した証券会社が顧客への資産返還を十分にできないとき、返還に時間がかかってしまうときに投資者保護基金が対応をします。補償額は一人あたり1,000万円を上限とし、1,000万を超えてしまう部分については破綻した証券会社へ返還請求が必要です。

 

金融商品取引法により、国内の証券業含む全ての証券会社に日本投資保護基金への加入が義務づけられています。投資者は日本投資家保護基金があることで、証券会社が破綻したときに債務の返還・保障を得られるのです。

※金融商品取引法

有価証券を含むさまざまな金融取引を公正なものとし、投資家の保護を目指した法律です。金融商品取引法について詳しくはこちらをご参照ください。

 

破綻した証券会社は日本投資者保護基金へ資金の貸し付けを申込みができ、これを「返還資金融資」と呼びます。返還資金融資を受けることで、破綻した証券会社は顧客資産を投資者に返還していくのです。

 

現在の日本投資者保護基金は、平成147月に「日本投資者保護基金」と「証券投資者保護基金」の2つが統合したものです。

 

投資者の保護

投資者を保護するしくみは「日本投資家保護基金」の他に「分別管理制度」があります。

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分別管理制度は、証券会社が顧客から預かった資産(顧客資産)と証券会社自身の財産とを分けて保管・管理し、顧客資産の安全を保ちます。

投資者保護の柱とも呼ばれており、金融商品取引法で全ての証券会社に義務づけられています。万が一、証券会社が破綻したとしても、分別管理がされていれば顧客資産へ直接の被害は生じません。

 

分別管理の義務が守られていない状態で証券会社が破綻した場合は、日本投資者保護基金が一人あたり上限1,000万円まで補償をします。

 

保護する投資者と取引

日本投資者保護基金の保護対象は、個人の投資者と法人などの投資者です。適格機関投資家や国、地方公共団体などは保護の対象外です。

※適格機関投資家

金融商品取引法に定められた、有価証券投資に関わる専門知識・経験を持つ者のこと。銀行や証券会社、保険会社などのこと指します。適格機関投資家について詳しくはこちらをご参照ください。

 

保護対象の取引は国内や海外で発行された、株式や債券、投資信託などです。証券会社へ一般の投資者が預けた金銭と有価証券を保護します。

投資者の有価証券の相場の値下がり、評価損や売却損は補償の対象外です。また、価値の下落や発行者のデフォルトによる、債券の利金などの未払いも保護の対象外となります。

 

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